あこや真珠のでき方は?サクッと真珠養殖についてのお話

日本で生まれて発展した養殖技術ですが、一般的にはあまり詳しくは知られていません。

ごくごく簡単に言うと、

核をアコヤガイの中に入れ、

貝殻の内側のツヤツヤ、キラキラした層(真珠層)が、核の表面に形成されて真珠が出来ます。

美しいあこや真珠は一体、どうやってできているのか?

もう少し詳しく、そして一般の方にもわかりやすく、ご紹介いたします。

あこや真珠のでき方 真珠養殖の方法について

内容

  1. 真珠養殖の方法 「核」とは
  2. 真珠養殖の方法 「母貝」、「ピース」とは
  3. 真珠養殖の作業時期
  4. まとめ

1.真珠養殖の方法 「核(かく)」とは

いきなりですが、アワビ貝を思い浮かべてみてください。

アワビ貝の内側を見たことはありますか?

貝の内側はキラキラしていて、にじいろの輝きがあり、とても美しいですよね。

あの貝殻の内側の組織が、「核」の表面に作られると、

きれいな輝きの真珠ができる、というわけです。

このとき、「貝殻の内側の組織」を「真珠層」と呼びます。

アコヤガイの内側

「核」とは、

淡水貝の貝殻部分を切り取り、球体に加工したものです。

核は日本でも作っている業者さんがいますが、

アメリカなど海外から輸入することもあります。

2.真珠養殖の方法 「母貝」、「ピース」とは

真珠が育つ貝のことを「母貝(ぼかい)」と呼びます。

核を母貝の中にいれる作業は「核入れ作業」と呼ばれます。

でも、核をただ単にアコヤガイに入れるだけでは、

核のまわりに真珠層が巻かれていきません。

核入れ作業のとき、

真珠層を形成してくれる組織(外套膜•がいとうまく)を核に密着させるようにして母貝に入れることにより、真珠層が核のまわりにできます。

「真珠層を形成してくれる組織(外套膜•がいとうまく)」とは、

ホタテでいう、ヒモの部分です。

ホタテの分厚い身を取り囲むようにできているヒラヒラした部分ですね。

アコヤガイのヒモの部分を2mm四方ほどの大きさにカットして使われます。

カットされた組織である「外套膜片」は「ピース」と呼ばれています。

「核」と「ピース」の2つの材料を母貝に入れる、という作業が行われます。

3.真珠養殖の作業時期

核入れ作業の後は、母貝を海へ戻します。

核入れ作業は、アコヤガイにとっては、人間の手術と同じようなもので

貝にとっては負担の大きいものだそう。

なので、最初は流れが穏やかな海域で母貝を養生させて、

そのあとに別の養殖場へ移す、などの細やかな作業も行われています。

アコヤガイの場合は4〜6月に核入れし、

12〜1月ごろに海から引き揚げ(「浜揚げ」と呼ばれる)、

真珠を取り出す作業が行われます。

4.まとめ

以上、サクッと、真珠養殖についてのお話しでした。

1年という時間をかけて育てられるあこや真珠。

そのでき方を知ると、

真珠がより魅力的に思えます…。

知れば知るほどに奥が深い真珠。

今回はその入り口についてのお話でした。

お読みくださり、ありがとうございました。